横浜市を中心に警備業を行っております。
誠総合企画 スタッフの杉野です。
みなさんはネガティブワードをご存じですか。
それは、「不可能」「できない」「ありえない」など、否定的な意味を持つ言葉の総称です。
日常生活を送る中で頻繁に使われるこのネガティブワードですが、
私はこれを劇薬だと感じています。
というのも、人間関係を形成する中で必要な要素が「同意」であるとか「賛同」のような
ポジティブなものであるからです。
対極であるネガティブな要素を沢山使っていくと・・・。
友好的な関係は築けない。
対話においての毒であるネガティブワード、控えるに越したことはないですよね。
しかし、対話の中で必ず同じ意見になる事は無いと思いますし、
自分の主義に反する事柄が存在します。
そんな時に「いや」「でも」「しかし」という言葉を使って行きたくなるところ。
さて、ここで考えたいのが “相手と自分が違う人間である”という事。
猫が好きだという人もいれば、アレルギーで苦しめられるため嫌いな人もいる。
自分の好きが世間一般でいう大衆派であっても、少数派を完全否定してはいけないのだ。
相手の立場になって考えてみよう。
そうすると、違う主義であっても「ああ、そういう考え方もあるのか」という志向に至れる。
「〇〇さんはそういう考えなんですね、確かにそういう側面もありますね。」
「私は〇〇だと思います。が、〇〇さんの意見を聞いてそれについて同意できる部分もあると思いました。」
相手の意見を受け止めつつ自分の意見も発信することが出来る。
意見を押し付け合うのではなく、意見交換が出来ている状態が完成した。
警備の仕事をする中でもネガティブワードを使ってしまいそうになる。
それでは、よく目にするワンシーンを書き起こしてみます。
住民「ここを通りたいけどダメなの?」
警備員「通れません。ダメです。」
さて、どうですか?このような対応を受けて気持ち良く迂回できますか?
少なくとも、私であれば気持ち良いとは感じません。
私は、”通れない” や “ダメ” という否定的な言葉を浴びせるだけの誘導に意味はないと感じます。
私であれば
「そうなんです。ただいま通行止めを行っております。すぐ隣の道路から迂回できますのでご協力をお願いします。」
相手の質問「通れないの?」に対して同意を示し、なぜ通れないか説明を行い理解してもらう。
最後に、できないことに対する代替案としての”隣の道路からの迂回”を提示。
この説明の中にネガティブワードは一切なく、これであれば最低でも無感情。
良ければ丁寧な対応だと感じていただけると思います。
使う言葉を工夫するだけでもすごく良い対応に見えますよね。
ネガティブワードを使う人が多い中でちょっと工夫するだけで
相対的な評価がグンと上がるので、使わない手はないでしょう。
住民の対応が苦手だとか、歩行者からのクレームが多いと感じる方は
一度、実践してみて欲しいと思います。絶対に良くなります。
一気に変えることは難しくとも、「あ、今ネガティブワードを使ってしまった」と認識することからでも
初めて見て欲しい、私はそう思います。
ちなみに、記事を書く際にネガティブワードを使ってしまう事がありますが、
これは対話のようなコミュニケーションではなく、出来事を書き連ねているだけなので
ノーカウントとしていいでしょう。